わろてんか第五話の感想「お父はんと化け猫」
藤岡てん(新井美羽)は真夜中に父・儀兵衛(遠藤憲一)が酒を盗み飲む姿を見てしまい、自分はもう笑わない、お父はんの言う事は聞くと言い出します。
普段生真面目でお酒を口にしない父親が、真夜中に化け猫のごとく酒を食らう姿は相当ショックだったらしく、自分が粗相してしまったために、ドイツの薬商人との取引が上手くいっていない事を改めて思い知ったようです。
落ち込むてんを母・しず(鈴木保奈美)は励ましますが、父のお酒を煽る姿が目に焼き付いて、居ても立っても居られない様です。
丁稚の風太(鈴木福)を引き連れ、まだ京都に在中していたドイツ人の商人家族のいるホテルを突き止めて、土下座して謝ります。日本語通じてないよ…てん…。
父親がドイツの薬を輸入したい真意の一つに、兄・新一(千葉雄大)の病気を治したいという思いがあったと母から聞かされて、余計胸が詰まったようです。
ドラマが始まったばかりの頃のてんは、ただ無邪気に笑ってばかりいたようですが、いつも笑わない父の想いや、母の気遣いに気付いて、人の行動の裏には色んな思いが詰っているのだと知ったようですね。
ただのんきに笑うのは簡単ですが、笑うために人の気持ちを慮るって、これから笑いを商売にしていくてんには、大変な気づきなのではないでしょうか?
新一から持病に打ち勝ち、この薬屋を継いで、いつか輸入に頼るばかりでなく、日本でも薬の開発をしたいという強い思いを聞かされ、幼いながらも父親のためにもう笑わないと涙するてんに儀兵衛も心打たれます。
家中の酒を流してしまい、化け猫退治は終わったと告げ、てんに笑いを解禁する彼の顔にも笑顔がありました。家族中に笑顔が灯った瞬間です。よかったね、てん!
さて、家族とてんの笑わない問題が解決しましたが、お祭りで青年・藤吉(松坂桃李)の事を思い出したてんは、寄席に様子を見に行きます。
そこには「俄」という、今でいうコントのような出し物をしているところに、出番を間違って顔を出して、観客から物を投げられてしまう藤吉の姿が…。
あらら?日本一の芸人さんじゃなかったのかな?わろてんか六話の感想へ